Story 01
A Lagoon Between Day And Night
昼と夜のあいだのラグーン
日没から数十分。太陽が水平線の下に沈んだあとも、空と海はしばらくの間、深い青色に染まり続けます。この「ブルーアワー」と呼ばれる時間、恩納村の小さなラグーンは、一日のうちで最も静かな表情を見せます。
波はほとんど立たず、水面は空を映す鏡のようになります。遠くで聞こえるのは、かすかな潮騒と、夜の虫の声だけ。カメラを構えることも忘れ、しばらくその場に立ち尽くしてしまう瞬間です。
この場所を初めて訪れたのは、三年前の秋のことでした。地元の漁師に案内してもらい、車も通らない小道を抜けた先に、このラグーンはひっそりと佇んでいました。
「この時間が一番好きなんだ」と、案内してくれた漁師は静かに言いました。仕事を終え、家路につく前のわずかな時間、彼は毎日ここに立ち寄るのだそうです。
それ以来、私たちは季節を変えてこのラグーンを何度も訪れています。同じ場所でも、光の角度や潮の高さによって、全く異なる表情を見せてくれるからです。
